コラム

2026.08.19

現場DXは“最初の一歩”で決まる —現場主導のDXを、小さな改善から伝える— 第1回

「DXを進めなければならない」
そう言われても、製造現場ではこんな声が聞かれます。

  • 「何から始めればいいか分からない」
  • 「大規模なシステムは高額で手が出ない」
  • 「導入しても、現場が使いこなせるか不安だ」

DXという言葉から、工場全体を変える大きなプロジェクトを想像してしまう方も多いのではないでしょうか。
生産管理システムを刷新する。
すべての設備をネットワークにつなぐ。
各部門の情報を一元管理する。
もちろん、こうした取り組みも重要です。
しかし、最初からすべてを変えようとすると、対象範囲が広がり、準備期間も費用も大きくなります。
関係部門との調整に時間がかかり、気づけば、
「検討は進んでいるが、現場では何も変わっていない」
という状態になってしまうこともあります

現場が困っていることは、もっと身近にある

製造現場のDXが失敗する主な原因は、最初から工場全体のデジタル化を目指してしまう点にあります。

現場を見渡すと、日々の仕事の中に小さな困りごとが隠れています。
作業者によって手順が違う。
紙の手順書が古い。
作業実績を後から集計している。
現場に行かなければ進捗が分からない。
同じミスや手戻りが繰り返されている。
一つひとつは、小さな問題に見えるかもしれません。
しかし、それが毎日積み重なることで、作業時間や品質、生産性に大きな影響を与えます。
それならば、現場DXも小さな問題から始めればよいのです。

作業者がタブレットを操作してデジタル手順書を確認している様子

最初に変えるのは、一つの工程でいい-成功させるためのステップ

スモールスタートで成果を出すには、全工程を一括で変えるのではなく、課題が顕著な1工程に絞ってデジタル化を進めることが重要です。

すべての工程を一度にデジタル化する必要はありません。

例えば、

Step1. 対象とする工程を1つだけ選定する

  • 「作業者によって手順や組み立て精度のばらつきがある工程」
  • 「手書きの記録が多い工程」
  • 「不具合が繰り返されている工程」

この作業工程の中から、一つだけ選びます。

Step2. タブレット等によるデジタル手順書の表示と自動記録

その作業工程の手順をタブレットに表示し、作業者が画面を確認しながら作業する。
作業の開始や完了、作業時間が自動的に記録されれば、これまで見えなかった現場の状況も少しずつ見えるようになります。
対象を一つの工程に絞ることで、準備の負担を抑えられます。
使いにくい部分があれば、現場の意見を聞きながら修正できます。効果が出たかどうかも確認しやすくなります。

Step3. 現場のフィードバックをもとに素早く修正する

対象を1つの工程に絞ることで、使いにくい部分があっても現場の意見を聴きながら柔軟に修正できます。効果の検証も容易になりなります。

現場のフィードバックに基づき、タブレット上のデジタル手順書を柔軟に修正・改善する様子

小さな成功体験が、次の現場主導の改善カイゼンを生む

一つの工程で具体的な効果が実感できると、会社からの指示ではなく現場発信の改善サイクルが自然と回り始めます。

一つの工程で効果が出ると、現場からこんな声が出始めます。

  • 「紙の棚まで手順書を探しに行く手間がなくなった」
  • 「経験の浅い新人でも、迷わず正しく作業を進められる」
  • 「成果が見えたので、隣の組み付け工程にも展開したい」

会社から一方的に広げるのではなく、現場が便利さを実感することで、次の改善が自然に生まれます。
小さな成功を積み重ねることで、作業の標準化が進み、ムリ・ムダ・ムラが見えるようになり、生産効率も少しずつ良くなっていきます。

Roland DG Assembleなら重要工程からのスモールスタートが可能

作業手順のデジタル表示、実績自動記録、リアルタイム可視化で現場のカイゼンを支援

Roland DG Assembleは、作業手順の表示、作業実績の記録、進捗状況の見える化を通じて、製造現場の改善を支援する仕組みです。 すべての工程へ一度に導入する必要はなく、品質や進捗を管理するうえで重要な工程から始められます。

現場DXで可視化、改善カイゼンを促進

■導入事例のご紹介 実際にスモールスタートで現場改善を達成された企業様のご紹介です。

Roland DG Assembleを導入し、作業品質を標準化した浜松パルス様の配線/ハーネス組立現場

多品種少量・配線/ハーネス組立
【浜松パルス様】
紙の手順書と属人化から脱却!
重要工程のスモールスタートで作業品質を標準化

導入効果・実績
製品の生産能率が100%を突破!(システム導入前:平均80%程度)
株式会社浜松パルス様 導入事例はこちら ↗

 

まとめ | まずは最も困っている工程の整理から

現場改革の最も確実な第一歩

大きなDX計画を立てる前に、まずは「現場で最も困っている工程」を1つだけ思い浮かべてみてください。
その工程の作業手順や記録方法を整理・シンプル化することこそが、成功への近道となります。

NEXT SESSION【次回予告】

DXが進まない理由は“現場”にあるのか?

小さくスタートできたとしても、現場で継続して使われなければ効果は長続きしません。次回は、導入したシステムが使われなくなる原因と、現場にしっかり定着させるための進め方を解説します。

  • なぜ、導入したシステムは使われなくなり「紙」に戻ってしまうのか?
  • 「現場が変化を嫌がっている」は本当か?
  • 現場が「用意された仕組みを使う側」から「自分たちの仕事を良くする仕組みを作る側」へ変わるためのステップ

お客様のお問い合わせ先

ローランド ディー.ジー.株式会社
コールセンター
〒431-2103 静岡県浜松市浜名区新都田1-1-2  TEL:0120-808-232
E-Mail:rdg-assemble@rolanddg.co.jp

 

【工場見学】ローランドDGの現場を見にいこう

実際に使用環境を見たい方は、Roland DG Assembleの組み立てや、改善の取り組みを直接ご覧いただけます。